亡霊の戯言

どんな理由があれど悪は悪。価値観?知るかそんなもん。

バラ色の人生 ~La vie en rose ~

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折り返し地点である自分の人生をふと振り返る。私の今までの人生はそれほど悪くない。幸い私は若い頃から仕事を嫌う性格ではなかったので、20代では手取り月収40万を切ったことがなかった。その代わり肉体労働や長時間労働も特に気にせずやってきた。元々何かを深く考える人間ではないため、1日15時間働いて5時間バンドして5時間女と遊んであれ?1時間足んねえなまいっかはははーてなもんであった。てなもんや三度笠であった。バンドを辞めて本気で仕事だけになった30代ではブラック企業に入社し、死ぬほど金が無かった。しかしながら今の仕事の基盤を作ったのは間違いなくそのブラック企業であり、あの頃一緒に働いた同士及び上司及び経営者達には感謝しながらも全員新種の疫病にかかって早く死ねと思い出す度祈り続けている。そして今である。去年の今頃は突然2000万の負債を負い、2ヶ月で1億の売上をあげないといけない状況に陥ったがちゃんと乗り切って今は元気にしている。そうだ。何も問題は無い。死ぬ時に±0で死ぬのであれば、感覚的に今の私は完全に+域だ。色んなことがあったがそんなもの深く考えても仕方ない。目の前に立ち塞がるトラブルなど何も恐くない。諦めずに一生懸命やれば何とかなるのだ。絶対に。-域で諦めて辞めるから-で終わるのである。+域まで諦めない、絶対に辞めない。辞めれば-域の苦しさから一時的に逃げる事は出来るが、それまで積み上げた+がまた全て0になる。だから私は-の苦しさから逃げる事など無い。これは今の若い世代から忌み嫌われる所謂「根性」である。まぁでもやらないなら私はそれで良いと思う。私はやるだけだ。この「根性」のおかげで今までの私はずっと+域である。これからどんな-が来ようと関係ない。死ぬ間際まで私は+になるまで頭を突っ込んで絶対に+域で死んでやる。そうやって昨日の夜帰宅する電車の中で考えていた。とその時、全身に痛みが走った。何だこの痛みは。相当ヤバいような気がする。今日何か変な物を拾い食いして食べたかなと思案していると、車に数日放置していた缶珈琲を間違えて飲んだのだ。私はあまりそういう類のものは気にしない性質なのだが今回のものは味が相当ヤバかった。集中して全身の痛みを解析した結果、やはり痛いのは腹である。ヤバい。どうしたら良いんだ。電車を降りて便所に行こうか。ダメだ。これは最終電車なので降りれば一発アウト、歩いて家に帰らねばならん。田舎なのでこの時間にタクシーなど一台も通っていない。どうする。どうする俺。そうだ。とりあえず「すかしっ屁」でこの痛みを緩衝しよう。幸いこの最終電車には乗客がまばらだ。43年培ってきた「すかしっ屁」のテクニックを駆使しこの窮地を免れるのだ。ここで技術的な「すかしっ屁」の解説を入れておきたい。「すかしっ屁」とはケツのバルブ、所謂肛門の筋肉を締めたり緩めたりで行う。このバルブを全開にするといつも必ずと言って良いほど待機している「黄金」所謂「ウンコ」が大量に放出される。その黄金とバルブの隙間を上手く調節する事により、その隙間から音を出さずにガスのみを放出する、という仕組みである。圧力をかけると音が鳴るので、なるべく圧力を抑えながらバルブを調節しガスを外に逃がすという寸法だ。これでパンパンに膨張した大腸が少し縮小し、痛みが緩和されるといった算段である。周囲を気にしながら、全く集中できないスマホのポコパンを睨みつけそして静かにバルブを開けた。漏れた。バルブを閉めた。速攻である。慌てている私が犯した最大のミスは「黄金が固形ではなかった」という事である。固形ではない所謂スラッジ(汚泥)となった黄金に隙間が生じなかったのである。幸いすぐバルブを閉めたので大量のスラッジ流出という事故は免れた。最寄りの駅に着いた私はそそくさとトイレに駆け込み、バルブ付近を洗浄し、パンツを近くのゴミ箱へ処分した。まだ肌寒いこの季節にノーパンで帰宅して泣きながら就寝した。そう、昨日までバラ色のだった私の人生は今日からババ色になった。この-域を+域に私は持って行けるのだろうか。何を頑張れば良いのだ。どこで根性を出せば良いのだ。あの時もっと根性を出せば肛門から黄金をバキューム出来たのだろうか。無理だ。今回は、こればっかりは諦めるよ。私はまだまだ+域に行けそうにない。