革ジャン⇔スーツ

毒は持っていません。毒と感じるのはあなたの感性。

妻が私に施行する浮気防止の方法

とは言っても私は浮気が出来るような容姿では到底ない。太ったハゲゴリラといったところだろうか。見た目は胡散臭いとか恐いとかよく言われる。毎日社会で戦っているので顔は必然的に険しくなるが「モテ」に関しては夢のまた夢、妻に浮気の心配をされればされるほど虚しく、そして泣きたくなるという罰ゲームを日々受けているのである。少しでも私に不審な動きがあれば「何か怪しない?」「鼻膨らんでるで」「何でどもるん?」「早口になってるで」などとカマをかけて来るが私に疚しいことなど全くない。疚しいことなど全くないのに疑われるとオドオドする男は私だけではないはずだ。あれは一体何なのだろうか。我々男は気が小さすぎる。「あっ!俺今オドオドしてる!!!」と思えば思うほどオドオドするのだ。蟻地獄。そうだ。もがけばもがくほど深みに嵌る蟻地獄。何も無いのに。そして益々私にありもしない嫌疑がかけられるのである。最近は「もういい加減にしろ」と回答するようにしているが彼女にはそれが「逆ギレ」に見えるようだ。もう勘弁してくれないか。そして数年前から妻はある約束事を守るよう私に通告した。それは何か。まずは息子が風呂上がりの私に発した言葉を聞いて頂こう。「パパそれ女の子のパンツやで」お分かりだろうか。一つだけ釈明しておくが、私は〝Everything you've ever Dreamed〟じゃあるまいしパンティーを日々履いているわけではない。ちゃんとボクサーパンツではあるが柄が可愛い物しか私用のパンツは無い。ここで使われる「可愛い」はオシャレ可愛いではない。マイメロ柄などの「キツめ」の可愛いである。想像してごらんなさい。少し顔が恐めのハゲてデップリとだらしなく太ったオッサンがマイメロのパンツを履いている。地獄である。鬼である。鬼が出たぞー。これでは情事もクソもない。そう、妻は私にまんまとしてやったのである。しかし今一度考えて欲しい。私は何もしていないのだ。何もしていないのに疑われて貶されてマイメロやミニーちゃんのパンツを履かされている。何なんだこれは。まぁ良い気の済むようにすればいい。こんなことに歯向かっても良いことなど何も無い。詰められればまた私はオドオドするのだ。そんな事になるくらいなら、私は喜んでマイメロディを受け入れるよ。