革ジャン⇔スーツ

毒は持っていません。毒と感じるのはあなたの感性。

電車から飛び降りたいと本気で思った

表題の通りである。今日の朝、乗っている電車から飛び降りたいと本気で思った。特に憂鬱であった訳ではない。しかし色々な事を考えていた。今施工している工事のこと、今期で請ける工事の見積もりや図面の進捗、今週・来週の予定、色んな事を考えながら駅の中を歩き、電車に飛び乗った。今日の行き先は京都方面であった。普段あまり乗らない電車だったので、Yahooの路線案内アプリを見ながらの乗車だった。有難いことだけど最近少し忙しすぎる。倒れはしないだろうけど少しセーブした方が良いのかもしれないなんて事をボーッと考えていた。家にもあまり帰れていないし、最近はバンドの練習も休みがちである。人を増やすか効率を考えて予定を組まないとまずいなと思案していた。吊り革に捕まりながら窓の外を見る。目の前のOL二人が楽しそうに恋愛の話をしている。楽しそうだ。可愛らしい女の子二人、幸せになって欲しい。私の隣の中年夫婦はゴールデンウィークに行く旅行の話をしていた。なんだかんだでみんな幸せそうじゃないか。良かった。また私は窓の外を見る。いつも乗っている電車より速いスピードでこの電車は走り続ける。少し疲れたな。吊り革にぶら下がるように自分の足元を見た。そして思った。何かがおかしい。それは何だと言われても分からない。しかし、何かがおかしいのだ。私は足元を見つめながら耳を澄ました。車内アナウンスが流れる。

 

「本日もご乗車ありがとうございます。この電車は特急出町柳行きでございます。次の駅は○○まで止まりません。」

 

「え?」

 

お気付きだろうか。私は間違えて特急に飛び乗ってしまっていた。私の降りたい駅をこれでもかという猛スピードで通り過ぎたのだ。次に停まる駅は私が降りたい駅より7つくらい先である。ノンストップである。今この時間は8時半、約束は9時である。あと30分で行きたくない駅まで連れて行かれ、また舞い戻って来なければいけない。私は思ったよ。無理だと。誰か止めてくれ。この電車を止めてくれ。封鎖だ!事件は会議室で起こってるんじゃない!!!現場で起こってるんだ!!!どうすりゃ良いんだ。あと30分で往復14駅を行き来しなければいけない。飛び降りたい。こんな衝動は初めてだ。やり場の無い怒りは私をおかしくさせた。到着駅から約束の場所までタクシーならどうだ。ナビタイムだ!ナビターイム!!!スマホをスイスイと駆使して出た結果は予想時間45分。ダメだ。今まだ動いてる電車に乗ってる時点であと30分なんだぞ?いい加減にしろよナビタイム。な?何か方法あるんだろ?え?どうなんだナビタイム?ん?ちょっと電車で戻ってタクシーに乗ろうか?それならどうだ?距離縮まるだろ?お?30分?ダメだって。ダメだよ。どうすんの?マジで。どうすんのよ。おいちょっとOLうるせえぞバレンタインなんてどうでも良いんだよ俺は今超絶焦ってんだもうちょっと小さい声で喋れよ。窓の外わーはやーい特急はやーいクソっクソっクソっ!

 

大遅刻して怒られました。私は元気です。明日も頑張ります。